NOTE.13

rave20092009-09-21

コーラス録音といくつかのパーカッションを録音し、全てのレコーディング行程が終了しました。

ここから録り揃えた木材や塗料、はたまたネジやナットや釘やワッシャーまでを組み立ててひとつの家具をつくっていくように 音を発展させ命を吹き込んでいく。
いわゆるこれがミックスと呼ばれるトンカチです。

『あゆみ』に収録される曲のほとんどを前作からのプロデューサー・ツネヨシリュウジ(colorfilter)さんと一からつくり込み、
今作からチームを組んだサウンドコーディネーター、ピーター・ギブソン氏と共に歩んできたこのレコーディング。

ミックスから最終行程のマスタリングまでをピーターさんに委ねます。

数々の良作を世に産み出してきたピーターさんの手腕で、RAVEの新しいサウンドは いったいどのような仕上がりを聴かせるのでしょうか。


今思い起こせば、はじめてのレコーディングは右も左も分からず、ただ戸惑ってばかりでした。
生まれてはじめて目にする"握らないマイク"の前に立ち、震えを押し殺しながらの か細い歌でスタートしたレコーディング初体験。
あれから9年。
実際の技術、録音の環境。あらゆる面で変化してきたけれど、今回唯一あの頃とまったく同じ感覚が心にあります。
それは、「分けも分からず楽しい」という気持ち。

"全ての演奏には理由と意味がある"というピーターさんの確固たる思想のもと、
録音する音すべてに説明を持たせて完成を目指した今作、

どうやら説明の利くものをしっかりとした精度で並べて行けば、出来上がるものは説明の利かない 理由のいらないものになるらしい。

音楽の不思議を、
今わけなき不思議的ワクワクと共に
噛み締めているところです。


『あゆみ』プロジェクトはこれからジャケット制作&写真撮影へ。

そしていよいよ来週からはワンマンリハーサルがスタートです。